公的年金
公的年金とは、国民年金、厚生年金、共済年金と言われる国の年金制度です。
よくニュースで話されるのは65歳から支給される年金の事を言いますが、それは年金の一機能にすぎません。
公的年金の機能は以下の3つの機能に分類されます。
・老齢年金:65歳から支払われる年金
・遺族年金:死亡してしまったら遺族に支払われる年金
・障害年金:特定の障害状態になったら支払われる年金
老齢年金は、皆さんは耳にタコやイカが出来るほど聞いていると思います。
『将来もらえないじゃないか!』と言われている年金です。
遺族年金は、国民年金では子供がいる世帯、厚生・共済年金では一部例外はありますが配偶者に支払われる年金です。
障害年金は、一定の障害状態になった時から死亡するまでもらえる年金です。
遺族・障害年金については、説明されることは少ないと思います。
みんな自分は生きているという前提で話するわけですから、老齢年金が一番大切です。
これを民間の生命保険に置き換えると、
・亡くなった時や障害状態になったら一生涯お金がもらえて
・65歳超えても亡くなるまでお金がもらえる
という保険です。
難しい言い方になりますが、商品名にすると『年金給付型養老保険・生涯年金給付移行型』と言った所です。
効力が発揮されるには、
障害年金だと、20歳の支払い開始時期から受給状態になった時までの2/3の期間支払いをしている人
遺族年金だと、20歳の支払い開始時期から受給状態になった時までの2/3の期間支払いをしている人
(ともに免除期間も含みます)
老齢年金だと、20歳から65歳までの間で免除期間含めて25年間あれば支払われます。
老齢年金は、20歳から45歳まで払っていない人は65歳までに合計25年以上払っていなければ完全に無駄なお金になります。
障害・遺族年金は、今35歳とすると20歳からだと15年間ありますから10年間会社勤めしていたり第3号被保険者であれば、要件はクリアしていることになります。
遺族年金は自分が受け取れないお金で基本子供を基準にされるものですが、障害年金は違います。
障害年金は2013年時点の算出で、年額で1級で778,500円×1.25+子の加算、2級で778,500円+子の加算支給されます。
支給要件につきましては、日本年金機構にてご確認ください。
(日本年金機構:障害基礎年金受給要件)
マスコミでいうほど、年金制度というのは軽い制度ではありません。
ちなみに、これと同等の保険を民間で掛けようとすると、毎月の支払いが20歳から支払い続ける事を前提で35000円かかります。国民年金は現在15040円です。
民間の保険だと2か月滞納をするとかけ直しが必要になり、30歳に再開したら45000円、40歳に再開したら62000円になります。
一般的に知られていませんが、ファイナンシャルプランナーの世界では、公的年金は日本で一番お得な生命保険なのです。
生命保険
生命保険は、公的保険では補いきれない部分を補うためにあると考えてください。
公的保険とは、先ほどの公的年金の他に健康保険があります。
生命保険会社でいえば、死亡保険と医療保険の関係です。
生命保険を説明する前に、健康保険の事も少し触れておく必要があります。
健康保険は、毎月一定額を支払うと、病院にかかったら、自己負担分が2~3割になる保険です。
そして、毎月の支払限度合計もあり、普通の家庭でしたら、72,300円もしくは72,300円+(医療費-241,000円の1%)となります。
『普通の』とつけたのは、高所得者と低所得者で自己負担限度が違うからです。
詳しくは、地元の市区町村でお問い合わせください。
もしくは検索すると、健康保険関係のサイトを作っていらっしゃる方が説明していますので、そちらでよろしくお願いいたします。
このように、『自己負担分』というのがあるという事を念頭に置いておく必要があります。
つまり、生命保険とは『公的保険でカバーできない分や自己負担分をカバーするためにある』と考えるものです。
生命保険でカバーするのは、年金でいう遺族と障害の部分、健康保険の部分が望ましいです。
年間の生活費が300万とすれば、300万ー77.85万=222.15万
30歳とするとなくなる平均が80歳つまり50年なので
50年×222.5万=1億1107.5万円。うわ・・・高・・・
これを30歳で掛けようとすると定期型65歳終了でもザクッと3万超えるくらいになります。
ただ、障害状態や片親状態になると、いろんな補助が付きますので、結果として現実必要な生活費は150万~200万になり、30歳時点で80歳までの50年間を守ると計算すると3600万~9600万になります。
しかも一生涯必要というわけではありません。若ければ残された家族の必要金額が多くなりますが、50とか60とかになれば、子供がいたとしても独立後ですし、配偶者に残したい分だけ残すのが良いでしょう。
現時点では65歳を超えると年金給付が始まり脂死亡に伴う生命保険そのものもかけなくても良くなります。
必要金額に関しては、お近くのファイナンシャルプランナーか保険相談店舗もしくは信頼できる生命保険会社までどうぞ。
医療に関しても同じです。
月の支払い限度が72300円という事は、入院時は2410円カバーできればOKという事になります。
つまり、こちらは普通の医療を受けようという事であれば、入院1日当たり5000円あれば充分という事になります。
混合医療とか差額ベッド料金とかほしいときは、1万あれば事足ります。
後は家族の病歴を見て、癌とか成人病とか追加すればいいでしょう。
家族間で似たような病気になる傾向にはあります。
医療保険は一生涯必要です。
昔は、自己負担分1割とかいう時代もありました。
ですが、健康保険の運用が芳しくない以上、制度上皆保険は変わりませんが、自己負担分は増えていく傾向にあります。
通院はカバーしきれるものではありませんが、一度に大きなお金が必要になる入院時はこういう風にカバーしておく必要があるでしょう。
ローンの保険「団体信用保険」
ローンをかけていらっしゃる方は、ぜひ確認しておいてください。
どちらの名義か。
これは意外と見落とされがちになります。
そして、これが適応されるかされないかで、生活費が大幅に変わってきます。
今ローンを月6万支払っているとすれば、年72万です。
それが0になるかならないかで生活費が変わります。
地味な項目ではありますが、再度確認してください。
変更はできませんが、万が一の対応を先に考えられるようになります。